年長者が年下の者から搾取している構図。世の中のいろいろなことに対して、その構図が当てはまる。年金問題、企業の中でおこなわれていること、若者が職につけない問題、若者が安い賃金で働かされる問題・・・思いつくいろいろな個別の問題の中に、『年長者が既得権(組織内でなどの権利、すでに持っているあるいは今後得られると決まっている財産など)を手放さず、その既得権によって支配をおよぼすことのできる対象(=いまの若い人たち)をこき使う。』という構図を見ることができるであろう。わけまえを分け与えないとも言えるであろうか。

この構図は、しかたがないものなのだろうか。
はるか昔から延々と続き、
繰り返されてきたものなのだろうか。
いまの年長者も
若いときには、
そのときの年長者から搾取されていたのだから
いま自分が年長者になったからには、
自分が搾取してもよいことになるのであろうか。


それはどうなのかはわからないとしても
未来からの借金が
時を経るにしたがって
どんどん増えている状態が永遠に続くはずはないように思える。
どこかの時点で、未来からの借金ができなくなる瞬間が来る、だろうとは思うけど・・・。


いまで言う未来が、『現在』になったとき、
”過去”に対して貸し付けたお金を
本来返してくれるべき人たちはすでに死んでいる。
死んだ人間から返してもらうことはできない。


死んだ人間の子供が
自分の親が借りた金なのだから返せばよいが、
死んだ人間の子供とは、自分のことではないか!
自分は貸していたつもりだったけど、
実は借りていたのか?
どういうことだろう、これは。


とにかく返してもらえないのだから
代わりに、
自分たちも、親がやったのと同じように
未来から借りなければ
自分たちが使えるお金がない。


でも、これを繰り返し、
永遠に続けることができるとは
どうしても思えないのだが、
それでも続けるしかないのだろうか。